2024年05月31日

Vol.4211「“プラス1”の努力で“辛い”を“幸せ”に」


昨日の夜は、

益田木鶏クラブ(=『月刊致知』を用いた地域勉強会)

を開催。



「あずきバー」で有名な

井村屋グループ・中島伸子会長の記事

について語り合いました。



詳細は割愛しますが、

私(安野)が感銘を受けたのは、

井村屋グループ128年の歴史の中で


「人こそ宝」の創業精神が

脈々と受け継がれている


ということ。



一般的に

創業精神や経営哲学には、

耐用年数もしくは賞味期限

みたいなものがあって、

それが切れると徐々に薄れていくのですが、

井村屋グループでは

企業文化として

しっかり残っています。



では、どうして

ここまで残せたのでしょうか?



それは

単なるお題目にすることなく、

一貫性を持って実践しているから

だと思います。



具体的には、

60年以上前から社員の誕生日会(食事会)を

定例で開催したり、

50年以上前から

社内託児所を運営している等々。



近年、

そういう取組みを始める会社は

増えていますが、

半世紀以上前から続けているのだから驚きです。



おそらく、その間、

業績が下がって苦しい時期も

あったでしょう。



生産性や効率性を優先して、

福利厚生のコストを削減する声も

社内から出たかもしれません。



それでも、

経営者が譲らなかった。



そして実践を続けてきたからこそ、

企業文化が根付いているのです。




この点に関して中島氏は、

井村屋グループの強みとして


「不易流行」


を挙げていらっしゃいます。



これは、


「変えてはいけないものを守りつつ、

 時代に合わせて変化していく」


という意味。



まさに

「人こそ宝」を、

絶対に変えてはいけないもの

として守り続けて来た

ということですね。



「守るもの」と「変えるもの」。



経営を行う上で、

この辺りのすみ分けができるかどうか

によって、

長期的な企業の盛衰に影響することが

よく分かりました。




ところで中島氏は、

アルバイト出身から

同社初の女性社長に抜擢された

という経歴をお持ちで、

同族の経営者ではありません。



道なき道を切り拓く中で

数えきれない試練を乗り越えて来られた、

バイタリティ溢れる方

だと思います。



そしてそのベースになっているのが、

二十歳直前に遭遇した大きな事故。



詳しくは書きませんが、

その時にお父さんがくれた

という手紙の内容が印象的です。



以下に、一部抜粋します。


(ここまで)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


自分だけの「プラス1」を探しなさい。


それがあれば必ず人の役に立つ。


「辛い」という字に一本足せば、

「幸せ」という字になる。


それを忘れずに

一所懸命生きていくことが

亡くなった人への恩返しであり使命ではないか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)



子供が人生の岐路に立った時、

こんなメッセージを送れる親でありたいですね ^^



それからというもの、

中島氏は、どんな時でも、


マイナスを自分の「プラス1」に変えて行こう


と努力して来られました。



これもまた、

素晴らしいエピソードだと思います。




他にも

学びや気付きの多い記事でしたが、

私自身、経営者として

試練にぶつかったら、

自分なりの「プラス1」を生み出すことで

試練をチャンスに変える

と共に、

組織運営において

一貫性のある実践を心がけよう

と意を新たにした次第です。



本日は、備忘録ということで。


*********************


【本日のまとめ】

■ 経営を行う上では、

  「守るもの」と「変えるもの」とのすみ分け

  ができるかどうかによって、

  長期的な企業の盛衰に影響する。

■ 「辛い」という字に一本足せば、

  「幸せ」という字になる。

  自分だけの「プラス1」を探すことが大切。



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posted by 安野 広明 at 22:54| 島根 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月30日

Vol.4210「無意識の自分こそが真の姿」


私たちは、

自分の意識で決定しているつもりでも、

それは錯覚に過ぎず、現実は


無意識の世界で決定している


と言われます。



したがって、例えば

奥さんと買い物している時に、


「AとBだと、どっちがいいと思う?」


と聞かれたら、


「本当はもう決まってるんでしょ?」


と(笑顔で)切り返せばいい ^^



本人は無自覚だけれども、

無意識の世界では

決定しているはずですので。



このように、

意識と無意識とは乖離しており、


無意識の自分こそが真の姿


だということは、

認識しておいた方がよいでしょう。



ただ当然ながら、


「無意識の自分」


が何を考えているかなんて、

把握しようがありません。



したがって

脳の専門家である池谷裕二氏は、


「ヒトは自分自身に対して他人」


だと表現されています。



「自分のことは自分が一番よく分かっている」


と思い込んでいるとすれば、

それ自体が幻想

ということですね。



かくいう私(安野)自身、昔は


「自分のことくらい分かる」


と信じてましたが、今では


「自分とは未知なるもの」


だと捉えています。



だからこそ、

自分を知るために

自分と向き合う時間をつくったり、

他者の意見をいったんは素直に聞き入れる

ように心掛けているつもり。



それでも、いまだに

自分自身の全貌は

解明されませんが・・。




では、

無意識の自分こそが真の姿

だとして、

どうすればそれが

的確な決定をしてくれるのか?



この点、池谷氏は、


「本人が過去にどれほど

 よい経験をしてきているかに依存する」


とおっしゃっています。



無意識の世界で

過去の経験が融合される

ことによって、

直感やセンスなどが

育まれるからです。



そのように考えると、

よい人生を歩みたければ

よい経験を積むことが不可欠

であって、

そしてそのためには

経験の絶対量を増やす

必要があります。



つまり、日々、

大なり小なり

新しいチャレンジや行動を

起こすのです。




ということで、

無意識の自分を成長させるために、

引き続き

変な汗をかきながらでも(*)、

経験値アップに努めて行こう

と思った次第。


* ご参照下さい。
   ↓
Vol.4197「変なプライドは捨て、変な汗をかく!?」
http://bplan.seesaa.net/article/503362161.html



何かのご参考までに。


********************


【本日のまとめ】

■ 自分の意識で決定しているつもりでも、

  それは錯覚に過ぎず、現実は

  無意識の世界で決定している。

■ 無意識の世界で

  過去の経験が融合されることによって、

  直感やセンスなどが育まれる。

■ 日々、大なり小なり

  新しいチャレンジや行動を起こし、

  経験の絶対量を増やすことで、

  よい経験を積み上げたいもの。



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posted by 安野 広明 at 23:18| 島根 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月29日

Vol.4209「“企業文化”が百年企業を創造する」


以前、

弊社の特別講演会にもご登壇いただいた

S・Yワークスの佐藤芳直先生は、

同社のコンサルティング理念として


「百年企業の創造」


を掲げていらっしゃいます。



佐藤先生によると、

企業を百年継続させるために

大切なのが、


「企業文化」


です。



ここでいう「企業文化」とは、


そこで働いている人たちの

生き方に首尾一貫性があること


なのだそう。



例えば、

会社に置いている備品から

お客様に出すお茶まで、


「こういう生き方をしたいのだ」


という、

ある意味のこだわりをしっかりと持つ。



その一貫性を守れないと、

百年続く会社にはならない

とのことです。



正直、私(安野)は、

企業文化とは


その会社独自の価値観や取組み


くらいにしか考えていませんでした。



なので、


「1人ひとりの生き方にまで一貫性があるか?」


という視点で自社を見つめ直すと、

まだまだ企業文化が根付いている

とは言えません。



今後は社内環境を含め、

一貫性にこだわりたい

と思います。




また、個人的に感じるのが、

企業文化には、

メンバー1人ひとりに一貫性が浸透しているか?

といった「広さ」の側面

だけではなく、

「深さ」の側面もあるということ。



そしてその「深さ」の大本が、

会社や地域の歴史です。



なぜこの地でこの会社を創業したのか?



そういった先人の想いや

過去の物語を大切に受け継いでいくことも、

文化形成や百年企業を目指すためには不可欠

だと思います。



「歴史を忘れた民族は滅びる」


と言うように、

歴史を忘れた会社は

滅びてしまうのです。




したがって、弊社においては、

「広さ」と「深さ」のある

企業文化を生み出すための

努力を継続すると共に、


地域に百年企業を増やすべく、

このことを

縁ある方々にも伝えていきたい。



そんな風に考えています。


*****************


【本日のまとめ】

■ 「企業文化」とは、

  そこで働いている人たちの

  生き方に首尾一貫性があること。

■ 「歴史を忘れた民族は滅びる」

  と言うように、

  歴史を忘れた会社は滅びてしまう。



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posted by 安野 広明 at 23:05| 島根 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする