2023年10月17日
Vol.3984「ぼんやりするのも仕事のうち!?」
現代人は、いつもせかせかしていて、
心に余裕が無く、とにかく
忙しくしている人が多いと感じます。
すき間というすき間は、すべて
何かしらの予定を入れ、
細切れの時間には
スマホをいじる。
コスパやタイパといった言葉が流行し、
「いかに時間を無駄なく使い切るか?」
にばかり
意識が向いています。
もちろん、
生産性や効率性を高めることも
大切なのですが、
あまりやり過ぎると、
ホッとひと息つく余裕もありません。
この点について、ある本(*)の中に、
常に何かをやって忙しくしているのは、
脳にとっては
非常に不健康な状態
と書いてました。
脳の健康を維持するためには、
何もせずにボーッとする時間が
必要不可欠なのだそうです。
これには
科学的な根拠があって、
ぼんやり時に働いている
脳のネットワークのことを、
「デフォルト・モード・ネットワーク」
と言います。
「安静時の脳活動」
とも訳され、なんと、
ボーッとしている時の脳は、
仕事時の15倍もエネルギーを使っている
というから驚きです。
このシステムの主な働きは、
以下の5つ。
@ 「スタンバイ状態」を維持する
A これから起こり得る出来事を予測して備える
B 記憶を定着しやすくしたり、整理・統合したりする
C 自分の置かれている状況を内省する
D 過度な集中から「いつもの自分」に立ち返る
詳細は著書に譲りますが、
私(安野)自身の実体験からしても、
納得できるものばかりで、
とりわけ、Cなんかは、
自分で自分を客観視する、いわゆる
「メタ認知」にも通ずるのではないか
と思います。
そのように考えると、
ぼんやりする時間をつくることも仕事のうち
と言えるのではないでしょうか?
自分のことが見えていないまま
突き進むと、気付かぬうちに
明後日な方向へ向かい、むしろ
非効率になってしまう
かもしれませんし。
まあ、就業時間中に
席に座ってボーッとしていると
周りの目が気になると思いますので(汗)、
例えば、移動中や休憩時間中に
3分でも5分でも、
いったん手を止めて、
スマホやPCも見ずにぼんやりしてみる。
就業時間外や休みの日であれば、
ウォーキングしながらぼんやりする
のもよいかもしれませんね。
不思議と、(仕事・プライベートを問わず)
頭の中のモヤモヤが消えて
思考が整理されていく、もしくは、
ひらめきやアイデアが生まれる
感覚があると思います。
ちなみに、
超多忙であるはずの成功者の多くが、この、
何もせずにボーッとしている時間を大切にしている
という事実が、
「デフォルト・モード・ネットワーク」
の有用性を証明している
と言えるでしょう。
したがって、とりわけ、
影響力の大きい
経営者やリーダーほど、
「ボーッしている暇なんてない!」
ではなく、
「ぼんやりするのも仕事のうち」
くらいに捉え、
日常の中に組み込んでみるのが
よいかもしれません。
本日は、備忘録を兼ねて。
*参考 『ぼんやり脳!』(西多昌規 著)
***********************
【本日のまとめ】
■ 脳の健康を維持するためには、
何もせずにボーッとする時間が必要不可欠。
■ 「ぼんやりするのも仕事のうち」
くらいに捉え、
日常の中に組み込んでみてはどうだろうか。
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