2018年12月09日
Vol.2211「経営に‶予祝(=前祝い)”を取り入れてみる」
先日、福島県での勉強会(*)に参加したメンバーで、
創業83年となる老舗企業のS社長(54歳)が、
「自社の経営指針発表会で使った」
という映像を見せて下さいました。
*ご参照下さい。
↓
Vol.2210「経営者に必要な、‶足運び”という‶第二領域”」
http://bplan.seesaa.net/archives/20181208-1.html
それは、同社にとって、
創業100周年の前年に当たる、
いまから16年後。
「70歳になったS社長から、社員さんへのメッセージ」
という設定の映像です。
内容としては、
「素晴らしい仲間に囲まれ、
皆で協力し合い、苦難を乗り越えた結果、
16年後には、ビジョンが実現している・・」
といったもの。
途中、
「100周年となる来年には、
全員でハワイ旅行に行くぞー!」
という微笑ましい場面もありました(笑)。
そして最後に、70歳になったS社長が、
社員の皆さんに対して、
「みんなありがとう!」と心から感謝をし、
同時に、
「みんなおめでとう!」と盛大に祝福している。
そんなS社長の想いが、
写真と音楽と文字を使い
約5分の映像にまとまっており、
見せてもらった私(安野)も、感動しました。
(経営指針発表会では、
社員の皆さんが涙されたそうです)
S社長に聞いたところ、
これを「予祝」(=前祝い)というのだとか。
ちなみに「予祝」は、日本の伝統的な行事
に取り入れられていることも多く、
例えば、
日本ではなぜお花見をするのか?
というと、それは、
春に咲く満開の桜を、秋の稲の豊作に見立てて、
仲間とワイワイ酒を飲みながら
「予祝」をしているのだそうです。
先に喜び、先に祝うことで、
その現実を引き寄せるという、
いわゆる「引き寄せの法則」
のようなものでしょうか。
S社長は、この「予祝」を、
経営に取り入れたということですね。
素晴らしい取組みだと
感じました。
・・思うに、
社内のメンバー1人1人が力を発揮し、
会社全体として成果を上げるためには、
未来のイメージ(=ビジョン、理念)をどこまで共有できているか
にかかっています。
そして、望むべくは、
ビジョンを達成した先にある、
「関係するすべての人が幸せになっているイメージ」
まで具体的に共有できれば
理想的でしょう。
イメージがメンバーに浸透し、
それが強固になればなるほど、
「引き寄せの法則」が発動される
かもしれませんし。
そのためにも、経営者は、
諦めず、しつこく、何度もビジョンを語り続け、
経営計画書に未来像を明文化したり、
上記のように映像化したりと、
工夫改善を繰り返さなければならない
と考えています。
経営の中に、
日本古来の「予祝」を取り入れる・・
この発想は、ありですね!
**********************************
【本日のまとめ】
■ 先に喜び、先に祝うという「予祝」は、
日本の伝統的な行事に取り入れられている。
■ ビジョンを社内に浸透させるためにも、
経営の中に「予祝」を取り入れてみてはどうだろうか。