2018年10月05日

Vol.2146「日本的経営にルールや見える化は必要か?」


社内をルールでガチガチに固め、

ルール通りに動いたかどうかをひたすらチェックする

のは、

欧米的な思想に基づくやり方

だと言われます。



そして、その前提として、

欧米の人は、

「チェックしないと動かない」

「白黒はっきりさせる」

という国民性があり、なおかつ、

チェックされても平気

なのだそうです。



これに対して、日本人は、

(一説によると、)

チェックして白黒はっきりさせられること

への耐性が低く、

過度なチェックをすればダメになる

という国民性なのだとか。



したがって、

欧米の思想をそのまま社内に取り入れる

のは危険で、


必ずしも、

白黒はっきりさせない

グレー(=いい加減?)な領域を設けつつ、

承認してあげることが大事

と教わりました。



なるほど、

経営やマネジメントの手法については、

戦後、欧米から入ってきた思想

に洗脳されがちですが、

やはり、その国の国民性に合ったやり方

が正しいのでしょうね。



とはいえ、実際には、

弊社にもそれなりにルールはありますし、

チェックも行っています。



また、業務の見える化をして、

いままでグレーだったのが

白黒はっきりするようになった領域

もあります。



この点について、

「それって、どうなの?」

「国民性に反していない?」

と思われそうですが(汗)、


個人的には、

(国民性の話と)不整合は生じていない

つもりです。




そもそも

欧米型のチェックや見える化の目的は、

「管理」にあります。



「チェックしないと動かない」

訳ですので、

雇用主が従業員を管理するために

ルールをつくり、チェックをします。



これに対し、

弊社で行うルールやチェックの目的は、

「思いやり」です。



過去のエントリ(*)にも

書かせていただいたように、

期限を守ることや、報連相をすることは、

すべて、

自分以外のメンバーへの思いやり

だと考えています。


*ご参照下さい。
   ↓
Vol.2134「期限を守る=周囲への思いやり」
http://bplan.seesaa.net/archives/20180923-1.html



もしもここが疎かになれば、

必ず、誰かにしわ寄せが行きますし、

当然ながら、

社内全体の雰囲気にも影響を与えるでしょう。



それでは、

助け合いや和を大切にする

日本的経営の前提が崩れてしまいます。



お互いの信頼関係を仕事のベースに置く

からこそ、

お互い守るべきことは徹底できるよう

見える化したり、チェックを行っている

のです。



もちろん、それが行き過ぎてしまうと、

窮屈で働きにくい職場になってしまいますので、

そこは気を付けなければなりませんが、


少なくとも、

「思いやり」や「助け合い」といった日本的経営のためには、

組織のレベルに応じた

ある程度のルールは必要だと

考えています。


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【本日のまとめ】

■ 日本人の国民性からすると、必ずしも、

  白黒はっきりさせない

  グレー(=いい加減?)な領域を設けつつ、

  承認してあげることが大事。

■ とはいえ

  「思いやり」や「助け合い」といった日本的経営のためには、

  組織のレベルに応じた

  ある程度のルールが必要ではないだろうか。





posted by 安野 広明 at 20:44| 島根 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする