2017年12月11日
Vol.1848「その判断には、“挑戦”が伴っているか?」
「解釈」の重要性を表した、
有名なエピソードがあります。
ここから
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靴のセールスマンが2人、南洋の孤島を訪れた。
島の人たちを見ると、皆が裸足である。
そこでひとりのセールスマンは、本社に次のような手紙を出した。
「えらいところへ来ました。我々にはまったく用のないところです。
誰も靴をはいていないんですから」
ところが、もうひとりのセールスマンは、興奮しながら、
本社にこんな電報を打ったという。
「すばらしいところです。まだ誰も靴をはいていませんから、
いくらでも靴が売れます」
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ここまで
*『ビジネス寓話50選』(博報堂ブランドデザイン著)より引用
このエピソードでは、
「誰も靴をはいていない」
という事実は同じでも、
「だから靴が売れない」
と判断するのか、
「だから靴が売れる」
と判断するのかが、
「解釈」の違いとして表われています。
どちらのセールスマンがチャンスを掴めるか、
何となく想像がつきますよね。
そして、このことは、
自身の業界が直面している問題
に置き換えても同様でしょう。
例えば、
当社の属する会計業界では、
ITやAI(人工知能)の進化によって、
10年後には90%以上の確率でいまの仕事が無くなり、
会計事務所の数は10分の1まで減る
と言われています。
もちろん、これは
あくまで予測であって、
確定した事実ではありません。
しかし、まっとうな会計人であれば、
このままではマズイ・・
という実感や危機感を抱いているはずです。
このように、業界が
先行き不透明な状態に陥った時、
「だったら早いとこ、この業界(業務)には見切りをつけよう」
と判断するのか、
「だからこそ、
人工知能に代替されない価値を生み出すべく努力しよう」
と判断するのかは、まさに
その人(=経営者もしくは従業員)の「解釈」次第。
おそらく、どちらが正解
というものでもないでしょう。
ただ、個人的には、
どちらの方がチャンスを掴める可能性が高いか?
といえば、やはり、
後者ではないかと考えています。
なぜならば、
前者の判断は、
誰にでも容易に思いつきますし、
その判断の先に、新たなチャレンジがあるのならまだしも、
「挑戦」の無い、単なる諦めは、
人の可能性を狭めるだけだからです。
・・上記のような、
重要な判断につながる「解釈」
のみならず、
人は、日常において、
数え切れない回数の「解釈」を
無意識のうちに繰り返しています。
ということは、
日々の「解釈」の積み重ねの中で、
いつの間にか
自らの可能性を狭めてしまっている・・
なんてこともあり得るでしょう。
ですので、もしも
いまより可能性を伸ばしたい、成長したい
のならば、
「その判断には、挑戦”が伴っているか?」
を、
「解釈」が間違ってないかどうかの一つの基準
としてみてはいかがでしょうか。
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【本日のまとめ】
■ 「挑戦」の無い、単なる諦めは、
人の可能性を狭めるだけである。
■ 無意識のうちに繰り返している
日々の「解釈」の中で、
自らの可能性を狭めてしまわぬように、
「その判断には、挑戦が伴っているか?」
を、一つの基準としてみてはどうだろうか。